コラム

column

外部アンテナを延長する場合の注意点

先ず結論からお伝えすると、モバイル通信端末の外部アンテナを延長する場合は「ケーブルロス」に注意が必要です。

この記事は自社の商品・サービスにモバイル通信機能の追加を検討されている方に向けて、モバイル通信端末の外部アンテナ仕様設計時に確認すべき「ケーブルロス」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

 「ケーブルロス」とは

モバイル通信端末の外部アンテナは端末本体から同軸ケーブルで延長されています。

RF信号がこの同軸ケーブルを通過するのですが、ケーブルの長さが長くなるほど信号が弱くなります。
この信号が弱くなることを「減衰(げんすい)」といいます。
ケーブル長による減衰の程度が「ケーブルロス」です。

「ケーブルロス」を考慮する理由

外部アンテナは端末本体よりアンテナを離すことでより良い環境で電波を捉える狙いで利用されます。
ただし、前述のとおりアンテナを延長する同軸ケーブルは長さを延長するほど「ケーブルロス」が大きくなります。

せっかく良い環境に外部アンテナを設置しても「ケーブルロス」による減衰量が大きすぎると良好な通信が出来なくなります。

「ケーブルロス」の確認方法

 「ケーブルロス」は採用する同軸ケーブルのデータシートで確認できます。

「減衰率」などと表記され、周波数毎の値が記載されています。
「ケーブルロス」はケーブルの仕様により異なります。
ケーブルは太いほどロスが少なくなります。
具体的には同軸ケーブルの外周の網線部の直系が大きいほど、また網線部の導体の層が多いほどロスは少なくなります。

また、ケーブルの絶縁体の素材が高品質であるほどロスが少なくなります。
目標とする仕様に応じて選択しましょう。

またはそれらを含めて無線設計の経験がある開発会社へ設計・評価を依頼するのが確実です。

モバイル通信端末の外部アンテナを延長する場合は「ケーブルロス」に注意しよう

改めて、モバイル通信端末の外部アンテナを延長する場合は「ケーブルロス」に注意が必要

株式会社ジェネタスでは、モジュール製品をアンテナとともに最適化して基板に実装した製品・サービスなども提供しています。
詳しい製品資料は、以下のページからダウンロードいただけます。
※ダウンロードの際、フォームに必要事項をご入力いただく必要がございます。