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外部アンテナ端子の検討ポイント

先ず結論からお伝えすると、モバイル通信端末の外部アンテナ端子設計に際しては「アンテナ切替」の検討が重要です。

この記事は自社の商品・サービスにモバイル通信機能の追加を検討されている方に向けて、モバイル通信端末の外部アンテナ仕様設計時に確認すべき「アンテナ切替」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

「アンテナ切替」とは

使用用途によって内蔵アンテナより用途に適した外部アンテナを接続するモバイル通信端末は「外部アンテナ端子」が設けられています。

「外部アンテナ端子」にアンテナを接続すると内部アンテナが切り離され、外部アンテナに接続される必要があります。

この内部アンテナと外部アンテナの切替を「アンテナ切替」といいます。

「アンテナ切替」をする理由

内蔵アンテナは機器本体からのノイズ対策やサイズの制約から性能を最大化するハードルが高いです。
一方、外部アンテナは本体から距離が遠くなる、サイズの制約も少ないという性能を求めやすい利点があります。

「アンテナ切替」の機能により、使用用途の幅を広げることができます。

「アンテナ切替」の方法

おもに2つの方法があります。

  1. スイッチ付き同軸コネクタを使用する
  2. RFスイッチを使用する

1.のスイッチ付き同軸コネクタは外部スイッチを接続すると内部から外部への接続へ切り替わる便利な部品です。外部アンテナの抜き差し以外の操作が必要ありません。
ただし、モバイル通信端末はアンテナを含めて技術基準適合証明の取得が必要なため、外部アンテナとスイッチ付き同軸コネクタを含めた一体としての取得が必要となります。スイッチ付き同軸コネクタと外部アンテナのセットで特性が取れている必要があるため、選択肢はそれほど多くありません。

2.のRFスイッチはRF(高周波信号)の伝送路を切り替えることでアンテナを選択する方法です。この場合は外部アンテナを接続していても内蔵アンテナに切り替えることも可能です。こちらは物理スイッチによる切替、ソフトウェア設定による切替など操作が必要となります。
こちらもアンテナの種類を追加する場合は技術基準適合証明の取得が必要ですが、アンテナの選択肢は多くあります。

これらのメリット・デメリットを踏まえて「アンテナ切替」の仕様を策定しましょう。

またはそれらを含めて無線設計の経験がある開発会社へ設計・評価を依頼するのが確実です。

モバイル通信端末の外部アンテナ端子設計に際しては「アンテナ切替」の方法を検討しよう

改めて、モバイル通信端末の外部アンテナ端子設計に際しては「アンテナ切替」の検討が重要

株式会社ジェネタスでは、モジュール製品をアンテナとともに最適化して基板に実装した製品・サービスなども提供しています。
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