コラム

先ず結論からお伝えすると、モバイル通信モジュールを利用した端末の制御では「ATコマンドの応答確認」をすることが重要です。

この記事は自社の商品・サービスにモバイル通信機能の追加を検討されている方に向けて、モバイル通信端末の評価で確認すべき「ATコマンドの応答確認」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

「ATコマンドの応答確認」とは

「ATコマンド」とは米国Hayes社が開発した電話回線の制御やモデムの設定を行うコマンド体系で、ATで始まることからこのように呼ばれています。

モバイル通信モジュールを利用した端末の動作原理はマイクロコントロールユニット（MCU）からの制御コマンド発行・モバイル通信モジュールからのコマンド応答を繰り返すことで成り立ちます。
この制御に利用するのが「ATコマンド」です。

「ATコマンドの応答確認」とはMCUがモバイル通信モジュールからのコマンド応答を確認する事となります。

「ATコマンドの応答確認」を行う理由

モバイル通信モジュールがATコマンド処理を実行する時に回線やサーバーの状況等でエラーを返す時があります。
また、モバイル通信モジュールが応答を返す前にMCUから次のATコマンドを発行するとモバイル通信モジュールに受け付けられず応答を返せないことがあります。

その様な状況を把握するために「ATコマンドの応答確認」を手順として盛り込んでおくことが重要となります。

「ATコマンドの応答確認」をする方法

ATコマンドは各コマンド毎にどの様な応答が返るのか決められています。

正常な応答に対しては次の動作へ進む、エラーの応答や応答が無い場合はリカバリー動作を行う対応を盛り込みます。
このリカバリー動作を行うかの判断が「ATコマンドの応答確認」です。
想定しうるコマンド応答へ応答確認を行うには充分な評価を行う必要があります。

またはそれらを含めて無線設計の経験がある開発会社へ工程設計を依頼するのが確実です。

モバイル通信モジュールを利用した端末の制御では「ATコマンドの応答確認」を行おう

改めて、モバイル通信モジュールを利用した端末の制御では「ATコマンドの応答確認」を行うのが重要