コラム

column

圧力センサーによるIoTセンシングの注意点

先ず結論からお伝えすると、圧力センサーにより操作回数をセンシングする際には「センサー部を密着固定すること」が重要です。

この記事は自社の商品・サービスのIoT化を検討されている方に向けて、圧力センサーを採用する際に確認すべき「センサー部を密着固定すること」とは何か。なぜ重要なのか。具体的にどう確認すればよいのかなどをお伝えします。

「センサー部を密着固定すること」とは

圧力センサーとはセンサー部に圧力を加えると抵抗値が減少する、リニアなアナログ出力を得られるセンサーです。
ボタンが押された回数などを取得することが可能です。

「センサー部を密着固定すること」とは大抵の場合センサーの部品に両面テープが貼り付けてあるので剥離紙をはがして貼り付ける際に貼付先にきちんと密着させることを指しています。
上の写真は密着していない状態です。

「センサー部を密着固定すること」を確認する理由

コロナ禍により店舗の入り口などに消毒液のディスペンサーが設置されることが多くなっています。
消毒液をそのまま専用容器ごと置いている場合や、スタイリッシュな外装のディスペンサーに消毒液を充填しているなどがあります。
圧力センサーは充填タイプのディスペンサーのプッシュされる部分の内部にはさみこんで設置することで一回の吐出量と吐出回数から割り出す消毒液の補充タイミングを通知するしくみに応用した場合の例で説明します。

前述の通り、圧力センサーは圧力による抵抗値の変化から「押された」ことを検出しています。
上の写真のように貼り付け部が浮き上がってしまうとセンサーの上部にある構造物と干渉すると抵抗値が変化してしまい、その度合いによっては「押しっぱなし」や「微妙に押され続けている」状態となり、正確なセンシングが行えません。

また、センサー情報を伝送する通信経路も含めて電池駆動のシステムを構成している場合、押される続けることにより電池の消耗を早めてしまうという副次的な問題が生じることがあります。

「センサー部を密着固定すること」を確認する方法

センサーの貼り付けに際して極力強力な粘着力の両面テープで貼り付け面を清浄してきちんと貼り付けすることが重要です。
さらに動作させた時にセンサーからの配線が貼り付け部に負荷をかけていないかの確認を行います。

それらに問題が無ければ連続動作試験を行い、はがれないことを確認します。
目的とするセンシング内容とセンサー部品の選定・実装には充分な検証が必要で、初期の検証時に取得したデータから不具合の兆候を読み取ることが肝要です。

またはそれらを含めて経験がある開発会社へ依頼するのが確実です。

圧力センサーをIoTに活用する際には「センサー部を密着固定すること」を確認しよう

改めて、圧力センサーにより操作回数をセンシングする際には「センサー部を密着固定すること」が重要

株式会社ジェネタスでは、モジュール製品をアンテナとともに最適化して基板に実装した製品・サービスなども提供しています。
詳しい製品資料は、以下のページからダウンロードいただけます。
※ダウンロードの際、フォームに必要事項をご入力いただく必要がございます。