無線通信端末の電池交換時の注意点
先ず結論からお伝えすると、無線通信端末の電池交換は「スリープ動作中」に行わないようにすることが重要です。
この記事は自社の商品・サービスに無線通信機能の追加を検討されている方に向けて、無線通信端末の電池交換時に確認すべき「スリープ動作」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。
「スリープ動作」とは
電池駆動の無線通信端末は通信を行っていない時は電池消耗を抑える動作モードに遷移するうように設計されています。
この電池消耗を抑えた状態を「スリープ動作」といいます。
「スリープ動作中」を確認する理由
近年の無線通信端末は低消費電力化されており、「スリープ動作中」は特に低い微弱な電流で動作します。
電池を取り外してもコンデンサなどに蓄電されたわずかな電荷で「スリープ動作中」を維持してしまい、電池を交換されたと機器側が認識できずに動作し続ける可能性があります。
「スリープ動作中」に電池交換が行われたことによりMCUが把握している動作状態との不一致や、電池交換時の電源電圧の安定度の低下による誤動作をおこす可能性があります。
「スリープ動作中」になっていないことの確認方法
端末の仕様に基づいて正しい手順で電源をオフにします。
さらに電源オフの状態でしばらく放置して端末内に溜まった電荷が放電されてから電池交換を行うのが確実です。
ルーターなどの有線の通信機器でも初期化するなどのトラブルシューティングに「コンセントから抜いて〇〇分放置してから電源を入れて下さい」などと案内があるのもこれと同じ理由です。
端末が放電される時間の目安は端末に採用されているコンデンサの容量やMCUの仕様から推察することができます。
またはそれらを含めて無線設計の経験がある開発会社へ設計・評価を依頼するのが確実です。
無線通信端末の電池交換時は「スリープ動作」に注意しよう
改めて、無線通信端末の電池交換は「スリープ動作中」に行わないようにすることが重要
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