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センサーとゲートウェイのアンテナ向きの注意点

先ず結論からお伝えすると、無線センサーとゲートウェイで構成するIoTシステムを構築する場合、センサーとゲートウェイの「アンテナの放射パターン」を向き合わせるのが重要です。

この記事は自社の商品・サービスにIoTシステムの追加を検討されている方に向けて、無線センサーとゲートウェイの「アンテナ放射パターン」を向き合わせるとは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

「アンテナの放射パターン」とは

アンテナから電波を送信した時のアンテナ周囲の電波の強弱を可視化した物を「アンテナの放射パターン」といいます。
「アンテナの放射パターン」はアンテナの構造により変わってきます。

「アンテナの放射パターン」を確認する理由

「アンテナの放射パターン」はアンテナの構造により異なりますが、センサーの無線として使われることの多いBLEなどは無指向性の放射パターンのものが多く使われています。

完全な無指向性の場合、放射パターンは球状になります。
但し、そのような理想的な放射パターンのアンテナは存在しません。
例えば、スティック型の無指向性アンテナの場合、スティックをドーナツの穴に挿したような放射パターンとなります。
ドーナツの穴の方向に出力される電波が弱くなりますので、その方向には電波が飛ばないことを意味します。

多くのセンサーデバイスは小型化のためにチップアンテナや基板のパターンにアンテナ機能をもたせていることが多く、スティック型のアンテナに比べて放射パターンは理想的な方向から妥協したものになっています。
また、特定の方向へ電波が飛びやすい特性のアンテナを実装していることもあります。
そのため、センサーの設置向きなどによってはアンテナの性能を引き出せないことが起こり得ます。

「アンテナの放射パターン」の確認方法

「アンテナの放射パターン」はアンテナが部品として実装されている場合はその部品のデータシートで確認できます。
センサーの仕様で基板にパターンでアンテナが配線されている場合やチップタイプのアンテナが実装されている場合はセンサーのメーカーに問い合わせするのも良いでしょう。

また、実機を電波暗室のある施設へ持ち込み、測定を行うことも可能です。

またはそれらを含めて端末設計の経験がある開発会社へ設計・評価を依頼するのが確実です。

センサーとゲートウェイの「アンテナの放射パターン」を向き合わせよう

改めて、センサーとゲートウェイの「アンテナの放射パターン」を向き合わせるのが重要

株式会社ジェネタスでは、モジュール製品をアンテナとともに最適化して基板に実装した製品・サービスなども提供しています。
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