コラム

column

WiFiとBLEを同時に利用するデバイスの設定ポイント

先ず結論からお伝えすると、センサーIoTにおいてWiFiとBLEを同時に利用するゲートウェイデバイスの設定は「干渉回避機能」を考慮することが重要です。

この記事は自社の商品・サービスにセンサーIoTシステムの追加を検討されている方に向けて、センサーIoTにおいてWiFiとBLEを同時に利用するゲートウェイデバイス設定の「干渉回避機能」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

「干渉回避機能」とは

2.4GHzのWiFiとBLEは同じ周波数帯域を使用します。
そのため両方が同時に動作すると電波が衝突します。
この電波の衝突を「干渉」といいます。

「干渉回避機能」とはWiFiとBLEの電波干渉を回避し、共存させるための機能です。

「干渉回避機能」を確認する理由

2.4GHzのWiFiとBLEは同じ周波数帯域を使用しますが、各々周波数の使い方が異なります。

WiFiは固定された周波数を専有して通信するのに対し、BLEは分割したチャンネルをランダムに飛びまわり通信し、瞬間的にしか周波数を専有しません。
そのため、使い方が異なる方式を同時に利用するとタイミングによりどちらかのデータに欠損が生じる場合があります。
データ欠損が頻発する場合は「干渉回避機能」を設定するのが良いでしょう。

「干渉回避機能」の確認方法

WiFiとBLEの機能を一体で提供するモジュールの場合、「干渉回避機能」があらかじめ実装されていることがあります。

例えばESP32の場合、「Software controls Wi-Fi/Bluetooth coexistence」という機能が提供されています。
この機能を有効にすることでモジュールのソフト制御によりWiFIとBLEが同時に利用できるようになります。
厳密には同時に利用出来ているように各々の利用する時間を切り替えることで実現していますので処理は重くなりパフォーマンスは落ちます。
BLEだけで利用する場合は設定をオフにするのが良いでしょう。

モジュールの「干渉回避機能」を利用せずにBLEのスキャンパラメーター調整とWiFi通信のスケジューリングを行うというアプローチもあります。
その場合はWiFiが通信に失敗した場合のリカバリー処理も考慮する必要があります。
「干渉回避機能」を利用する・しないは課題に応じて検討しましょう。

またはそれらを含めて無線設計の経験がある開発会社へ工程設計を依頼するのが確実です。

「干渉回避機能」を考慮しよう

改めて、センサーIoTにおいてWiFiとBLEを同時に利用するゲートウェイデバイスの設定は「干渉回避機能」を考慮することが重要

株式会社ジェネタスでは、モジュール製品をアンテナとともに最適化して基板に実装した製品・サービスなども提供しています。
詳しい製品資料は、以下のページからダウンロードいただけます。
※ダウンロードの際、フォームに必要事項をご入力いただく必要がございます。