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電池駆動端末の内部クロックに関する注意点

先ず結論からお伝えすると、電池で駆動させる端末を利用したIoTシステムを構築する場合、内部クロックの「周波数偏差」の確認が重要です。

この記事は自社の商品・サービスにIoTシステムの追加を検討されている方に向けて、電池駆動端末の内部クロックで確認すべき「周波数偏差」とは何か。なぜ重要なのか、具体的にどう確認すればよいのかをお伝えします。

「周波数偏差」とは

「周波数偏差」とは周波数の基準値(f)からのずれ(△f)を比(△f/f)で表したものです。
単位はppm(parts per million:百万分率)で1ppmは百万分の1となります。

「周波数偏差」を確認する理由

定期的な周期で起動してデータを送信する電池駆動の端末の場合、電池の持ちを良くするためにデータを送信したあとは次回の起動までスリープ動作をさせます。

端末の内部クロックの「周波数偏差」が大きいと端末自身が把握している時刻がずれていきます。
端末の把握している時刻がずれるとその分起動時間にずれが生じます。
例えばクロック周波数偏差が20ppmの場合、最大で一週間で約±12秒、一ヶ月で約±50秒のずれが生じる可能性があります。
設定した時刻にデータが取得できないとIoTシステムとして不具合が生じる場合があります。

「周波数偏差」の確認方法

「周波数偏差」は端末の内部クロックの元になっているデバイスのデータシートで確認できます。
電池駆動端末が起動する周期で一番長い間隔と許容されるずれの時間からクロックの「周波数偏差」を決める必要があります。
IoTシステムの要求にあわせて部品を選定しましょう。

またはそれらを含めて端末設計の経験がある開発会社へ設計・評価を依頼するのが確実です。

電池駆動端末の内部クロック「周波数偏差」を確認しよう

改めて、電池で駆動させる端末を利用したIoTシステムを構築する場合、内部クロックの「周波数偏差」の確認が重要

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